ガス安全小委、ガス事業者の他工事事故対策に重点 25年度項目に保安業務体制や関係規定整備を追加

2025/03/14 09:00
社会・経済

産業構造審議会保安・消費生活用製品安全分科会ガス安全小委員会(委員長=澁谷忠弘・横浜国立大学教授)は10日、東京・千田区の経済産業省でオンラインを併用して第31回会合を開いた。ガス安全高度化計画2030の今年度の取り組み状況について日本コミニティーガス協会、日本ガス石油機器工業会(JGKA)、ガス警報器工業会(GKK)、日本ガス協会が報告した。経済産業省ガス安室は、25年度の重点確認項目にガス事業者による他工事事故への対策体制の整備を盛り込んだ。ガス安全室は、24年は死亡事故が目標~1件未満に対し3件、人身事故が同20件未満に対し21件と、それぞれ未達成となったと報告した。他工事事故が依然として発生しいることを踏まえ、25年度の重点確認項目に、ガス事業者による他工事業者に関わる保安業務の実施体制や、関係規定の整備などを新に加える。具体的な立ち入り検査計画は産業保安監督部と調整し、今後作成する。高度化計画2030は、21年4月の策定から5年後とな26年度に中間評価し、見直しを検討する予定。
 日本コミュニティーガス協会は、24年は製造段階のガス事故はなかったと報告。供給階のガス事故5件のうち1件は能登半島地震によるものだった。5年間のガス事故の段階別の割合は、製造17%、消費26%、供給は7%。供給段階のうち他工事事故が約半数を占めた。JGKAは、Siセンサーコンロの出荷台数が、08年の出荷開始から24年12月で累計5,274万台を超えたと報告。普及が進むにつれ火災件数が減少しピークだった08年の約半数になった。
 GKKは都市ガス警報の普及率が、17年度の小売り全面自由化を境に右肩下がりとなっており、16年度42.6%から22年度34%と、6年間で8.6㌽(年平均.4㌽)と大幅に低下したと憂慮。23年度は前年と同じ34%にとどまった。打開策として、髙橋良典・GKK会長が新規小売り事業者直接訪問して、警報器の有用性を説明し設置促進を働き掛けた。久本晃一郎委員(高圧ガス保安協会理事)は「都市ガス警報器の普及率LPガスより低い。さらなる普及に取り組むべき」と指摘した。 今回から加わった藤田香織委員(藤田・戸田法律事務所弁護士)は事原因の調査は内部調査だけではなく、第三者委員会などを設置して、さらに踏み込んだ具体的な事故防止の提言ができないか」と意見をべた。また小委員会の下部組織として、ガス技術審査ワーキンググループの設置についても審議した。東京・晴海のオリンピック選手村区で今後、水素導管供給事業が行われることを念頭に、機動的に対応するには、現行の技術基準で定めた燃焼性の確認(カロリー確認)外の技術についても審査できる仕組みが必要として、ガス事業法の大臣特認制度の創設を目指す。

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